自家栽培や無農薬栽培、有機肥料栽培等の食材を選びたいと思っていても、そのような食材ばかりが一般家庭の食卓に並ぶことはなかなか難しいですよね。 「訳アリ」や大量生産の低価格商品などを選んでしまうことも多いのが現実です。
どうしても「訳アリ」やスーパー等の一般的な価格食材は残留農薬等「食の安全性」から離れた不安なイメージがあります。野菜をより安全に食べる為にできる限り「安心の食」に近付けるように、ひと手間かけた、野菜の残留農薬等の不安解消法を調べてみました。
参考著書 「危ない食品たべてませんか」
スーパーや町の八百屋さんで購入した一般的な野菜を少しでも安心して食べる方法を紹介します。
キャベツ
一個売りは、外側の葉が反り返っている。見た目よりずっしり重いもの
半カット売りは、芯の長さが全体の2/3以下の長さ 外側の葉が紫がっかっていないもの(農薬使用の可能性あり)を選ぶ
キャベツは外側の葉ほど古く最も多くの農薬をあびており、放射性物質やダイオキシンが付着している可能性があります。よって、この一番上の葉を取り除けばほとんど不安はなくなります。千切りやカットしたキャベツを水にさらすと残留農薬等もダイオキシンが切り口から水に溶け出しなお安心です。
レタス
芯の切り口が白く、直径2.5㎝ほどのもの、
葉の緑が濃すぎない 切り口が赤褐色になっていない(科学肥料が多すぎたサイン)ものを選ぶ
レタスも外側の葉が古く多くの農薬をあびており、放射性物質やダイオキシンが付着しています。外側の葉は必ず破棄し、一枚一枚水洗いしましょう。ボウルで水を流しながら付け洗いで放射性物質やダイオキシン不安はほとんどなくなります。 サニーレタスは病気や害虫に強く農薬使用が少ないので、不安も少なく安心していただけます。
きゅうり
太さが均一でとげの鋭いものを選ぶ
曲がったり、先の大きさが違いすぎるものは避ける(栄養不足を補うた農薬使用の可能性大)
まずは水洗いをし、手でよく擦ります。よく擦り洗うだけで野菜の表皮の農薬が8割落ちた報告があります。そして 「板ずり」「塩もみ」が非常に効果的
まな板に乗せて塩をたっぷり振り、両手で軽く転がす。これが「板ずり」です。 塩できゅうりに傷がつき表皮の下に染み込んだ農薬や放射性物質が外に出てきます。 そして流水で水洗いをすると、残留農薬やダイオキシンも一緒に流れて出します。
ぬか漬けのぬかは残留農薬やダイオキシン等の不安物質を引き出す作用があるのでぬか漬けした野菜は安心。ただし、ぬか中に農薬などが溶け出しているのでぬかは1年ぐらいで取り替える事をお勧め。
白菜
一個売りは巻が硬くて重いもの、
カット売りは白い部分より黄色い部分が多いもの(よい土壌、気候で農薬に頼らず栽培できたとわかる)を選ぶ
白菜はキャベツ同様外側の葉が一番初めにできます。一番古い葉は農薬や放射性物質ダイオキシンの不安が大きく、外側の葉の1・2枚目と3・4枚目を比べると農薬散布から3週間後の残留量は3倍近く違います。外側の葉は絶対に捨てることが安心の鉄則
ピーマン
皮に艶と張りがありヘタが生き生きしているものを選ぶ
緑色が薄いもの(表皮を守るクチクラ層がきちんと細胞分裂を繰り返しているとわかる)
ピーマンは表皮の下(クチクラ層)に農薬が染み込んでいます。手でしっかり擦り洗いをしましょう。これで表皮に残った農薬や放射性物質ダイオキシンを落とせます。炒める前には必ず茹でる習慣をつけましょう。千切りにしたピーマンを沸騰したお湯で30秒ほどさっと茹でることで不安物質を取り除けます。
トマト
丸くてバランスのとれた形のものを選ぶ
ひっくり返した中心から出ている筋が多いもの(トマトの子室の数が多く、種が多いため生命力があります。)
体にいい一方で残留農薬が多い野菜です。虫に食われやすいので一週間に一度殺虫剤や殺菌剤を添付しながら栽培されるようです。 見栄えをよく売るために出荷の前日に農薬がかけられることもあります。
水を流しながら30秒ほど手で擦り洗いをし表皮に残る農薬、放射性物質やダイオキシンを落とします。 ヘタの反対側に包丁で十字を入れ沸騰したお湯の中に15秒つけ、冷水で冷まして皮を剥ぎます。これで水洗いでも落ちなかった表皮のクチクラ層に染み込んだ不安物質は一掃できます。トマトはサラダでも皮を剥くことを習慣にしましょう。
人参・大根・ごぼう・芋
色が均一で艶があるものを選ぶ
ひげ根が少ない(栄養状態が良いこと・使用された農薬の量も少ないことがわかる)
人参、大根,ゴボウ、芋類の土の中で育つ野菜は比較的農薬の心配が少ない野菜です。水を流しながらスポンジやタワシでこすり洗いして、泥や泥に溶けている放射性物質やダイオキシンを除去しましょう。人参の皮は薄いのでこれだけで抜けます。 野菜の皮に栄養が多いとそのまま使う人もいますがやはり皮は取った方が安心です。 ごぼうはささがきにして切り口の面積を広げ、酢水に15分漬けることで、不安物質が取り除けます。
大根の葉っぱは残留農薬の不安があります。炒め物やみそ汁等に使う時は必ず熱湯で茹でてから使用しましょう。このひと手間で不安物質を一掃できます。
ほうれんそう
根元に近いところから葉っぱが生えているものを選ぶ
茎がスラっと長いものは化学肥料を多く使っていて、農薬も多い可能性
ボールで水を流しながら5分ほどつけた後、数回振り洗いをしましょう。 次に2~3cmにほうれんそうを切ってから熱湯で茹でる。長いまま茹でるより、切ってから茹でるほうが表皮の下のクチクラ層から農薬が溶けだしやすいからです。炒める前の下ごしらえも同様。ほうれんそうは害虫に弱く、土壌にも影響を受けやすい為農薬が多く使われているようです。
おひたしの「醤油」は農薬、硫酸塩など不安物質を素材から引き出してくれます。しかし濃度の高い生醤油は逆に不安物質を浸透させる作用があるので数倍に薄めて「おひたし」に。
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玉ねぎ
皮と実が一体となってつやつやと透き通ったものを選ぶ
持った時きずしっと重みを感じるものが水分をしっかり保っている。上の芽の部分がキュとしまっているものが良い
たまねぎの上と下の部分を浅くカットして茶色い薄皮をむきます。これで農薬や放射性物質やダイオキシンは取り除けますが、もう一枚実の一番上を取るとさらに安心でしょう。たまねぎを薄くスライスして塩を少し振り水を流しながらもみ洗いをし軽く絞り水分を取りましょう。これで玉ねぎサラダも安心です。
もやし
茎が短く、つやがある 根に透明感があるものを選ぶ
漂白剤で白くしたものもあるもで「無漂白」表示があるものを選ぶ
屋内栽培で放射性物質やダイオキシンの不安はありませんが、白くするために、次亜塩素酸や亜硫酸塩などで漂白したものも売られているようです。
ひげ根を取り、水にさらして洗うことで、使われた薬剤の除去ができるでしょう。
かぼちゃ
一個売りは皮の縦じまがくっきりしているもの
カット売りは種がぎっしり詰まって、中の果肉より引っ込んでいないものを選ぶ
たわしかスポンジで皮をしっかり擦り洗いしましょう。30秒ほどで皮の残留農薬や放射性物質やダイオキシンを落とせます。輸入かぼちゃはポストハーベスト農薬が高濃度で残る可能性が高いので、表皮をしっかり水洗いする習慣をつけましょう。
煮物をする時は一度目はかぼちゃの表面が透き通ったらお湯を取り換えることで、不安物質も溶け出し、ポストハーベストの不安も減らせます。
セロリ
株の中心の葉が勢いよく伸びているもの、色は黄色を帯びているのもを選ぶ。
筋がデコボコしているものが新鮮
セロリは害虫に弱く生育期間も長い為、意外にたくさんの農薬が使用されています。
まず、節でカットし、茎をこすって表皮に残っている農薬、放射性物質やダイオキシンを落としましょう。 さらに斜めにカットし不安物質が出ていく面積を広くします。その後、酢水に5分以上さらします。不安物質が酢と結びついて排出されます。
家庭での出番の多い一般的な野菜の残留農薬や放射性物質やダイオキシン等の不安物質は、どんな洗い方でも、水洗いした場合、洗わなかった場合と比べると格段に残留農薬の数値は低くなったという事です。
また、残留農薬については、農産物を一切洗わなくても、危険な量は残っていない、国が認める範囲の残留農薬であれば、身体に影響はないとされています。
しかし、私個人としては、残留農薬等の不安物質は人間には不要なもので、身体に入れないに越したことはないと思っています。 「ちょっとのひと手間」で身体への影響は大きく変わると思っています。