皆さんは海で一番深い場所を知っていますか?
あまりにも深いためまだまだ謎に包まれていますが、近年では潜水艇などを使ってその全貌が少しずつ明らかになってきました。
今回は地球上でもっとも深い場所であるマリアナ海溝の底についてご紹介します。
マリアナ海溝とは
マリアナ海溝は北西太平洋のマリアナ諸島の東に位置する、世界で最も深い海溝です。
その深さはなんと1万メートル以上であり、水底の圧力は108.6MPaにも及びます。
並みの努力では到底たどり着けないような場所ですが、この謎に包まれた場所には一体何があるのでしょうか?
海溝の測定
海溝の測定は、1872年に初めて行われました。
イギリスのチャレンジャー号探検航海が調査を行いましたが、この年代の記録では約8000メートルまでの測定が限界だったため海底に何があるのかは分からないという状態でした。
1万メートル以上の観測が可能となったのは、この観測から約80年後のことでした。
海底で発見されたものとは?
マリアナ海溝の底には一体どのような生物が棲んでいるのでしょうか?
見たことの内容な魚などがうごめいていると考える人もいるかもしれませんが、残念ながら魚類は体の構造上、8000メートルよりも深い場所では生きていけないだろうという見解が出されています。
5000メートル付近では一部の深海魚やその他生物の活動が確認されています。
マリアナ海溝の底ではクセノフィオフォラという単細胞生物が生息していることが分かっています。
単細胞生物ということは微生物なのかと思うかもしれませんが、なんとこのクセノフィオフォラは10センチ以上もの大きさがあるそうです。
さらに、不思議な生態が明らかになっており、クセノフィオフォラはその場所から一切動かずミネラル分などを栄養として摂取しています。
それだけでなく、体からは放射能を発しているとまで言われているため地球上の生物とは思えないような特性を持っています。
まだまだ謎の多いマリアナ海溝。
その全貌が明らかになった時、一体そこにはどのような光景が広がっているのでしょう。