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瀬戸内寂聴さんの名言「いつも笑っていましょう。幸せは笑顔に寄ってきます。」

令和3年11月9日 瀬戸内寂聴さんが99歳で天に召されました。           「愛した 書いた 祈った」とまさに瀬戸内寂聴さんの人生そのものの言葉が墓石に刻まれるそうです。

結婚、不倫、その自身の恋愛体験を描いた小説「夏の終わり」で女流文学賞受賞。作家としての地位を確立。その後出家され尼僧として熱心に活動され、寂聴さんの優しく、厳しく、愛深い言葉に多くの人々が、笑い、泣き、癒され、決意をされたことでしょう。

瀬戸内寂聴さんが残した数々の言葉を綴ってみたいと思います。

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瀬戸内寂聴さんの名言

「死」について

人間は生まれる場所や立場は違っても、一様に土にかえるか海に消えます。なんと平等なことでしょう。

夜の熟睡を死んだように眠るとたとえるのは、適切な表現かもしれません。人は夜、眠りの中に死んで、朝目を覚ます時は死から甦るのだと考えられるからです。「日々これ新たなり」ですね。

死というものは、必ず、いつか、みんなにやって来るもの。でも、今をどのように生きて行くか、何をしたいか、生きることに本当に真剣になれば、死ぬことなんて怖くなくなるもんです。

人は所詮一人で生まれ、一人で死んでいく孤独な存在です。だからこそ、自分がまず自分をいたわり、愛し、かわいがってやらなければ、自分自身が反抗します。

人間に与えられた恩寵に「忘却」がある。これは同時に劫罰でもあるのですが。たとえ恋人が死んでも、七回忌を迎える頃には笑っているはず。忘れなければ生きていけない。

愛する者の死と真向きになったとき、人は初めてその人への愛の深さに気づきます。「私の命と取り替えてください」と祈る時の、その純粋な愛の高まりこそ、この世で最も尊いものでしょう。

どんなに好きでも最後は別れるんです。どちらかが先に死にます。
人に逢うということは必ず別れるということです。
別れるために逢うんです。だから逢った人が大切なのです

たくさん経験をしてたくさん苦しんだほうが、
死ぬときに、ああよく生きたと思えるでしょう。逃げていたんじゃあ、
貧相な人生しか送れませんわね。

人間関係について

人間は万能の神でも仏でもないのですから、人を完全に理解することもできないし、良かれと思ったことで人を傷つけることもあります。
そういう繰り返しの中で、人は何かに許されて生きているのです。

理解できないと投げ出す前に、理解しようと相手と同じレベルに立って感じることを心がけましょう。

人の話を聞く耳を持つことは大事です。
もし身の上相談を受けたら、一生懸命聞いてあげればいいのです。
答えはいりません。
ただ聞いてあげればいいのです。

人とつきあうのに秘訣があるとすれば、それはまずこちらが相手を好きになってしまうことではないでしょうか。

 

愛について

愛する事は許す事、自分も許されて生きてる事を忘れないで

相手が今何を求めているか、何に苦しんでいるかを想像することが思いやりです。
その思いやりが愛なのです。

お返しを期待しない、感謝の言葉も求めない。
それが本当の奉仕です。

自分を愛してもらいたいから、相手を愛する、それが渇愛です。
自分を忘れて他人に尽くす仏さまの慈悲とは正反対ということです。
慈悲はお返しを求めません。

あなたは苦しんだ分だけ、愛の深い人に育っているのですよ。

人は、人を愛していると思い込み、実は自分自身だけしか愛していない場合が多い。

幸福になるためには、人から愛されるのが、いちばんの近道です。

愛に見返りはないんです。
初めからないと思ってかからないと駄目です。
本当の愛に打算はありません。
困ったときに損得を忘れ、助け合えるのが愛なのです。

人間として生まれると、他の動物にはない誇りが心に生じるのだと思います。
学校の成績より、他者の苦しみを思いやれる想像力のある人間こそ素晴らしいのです。

心から感謝 生き方について

いろんな経験をしてきたからこそ、あなたの今があるのです。
すべてに感謝しましょう。

生かされているのですから素直に有り難いと思いましょう。              生きている値打があるから生かされているのですもの。

あなたはたった一つの尊い命をもってこの世に生まれた、大切な存在です。

とにかく人のことが気になって気になってしょうがない、これが物事にとらわれている心です。そういう心を無くさない限り、心は安らかになりません。

人は、不幸のときは一を十にも思い、幸福のときは当たり前のようにそれに馴れて、十を一のように思います。

自由に生きるとは、心のこだわりをなくすことです。
自分の心を見つめて、ひとつでもふたつでも、そこに凝り固まっているこだわりをほぐしていくことが大切です。

木々の緑や紅葉や美しい花が地球から消え去ったら、人間の暮らしは殺風景になり、感動することがなくなってしまうでしょう。

心のこだわりをなくそうとするなら、まず人に施すことから始めてください。施すのが惜しい時はなぜ惜しいかを徹底的に考えてみることです。

心の風通しを良くしておきましょう。
誰にも悩みを聞いてもらえずうつむいていると病気になります。
信頼できる人に相談して、心をすっとさせましょう。

人に憎しみを持たないようにすると、必ず綺麗になりますよ。
やさしい心と奉仕の精神が美しさと若さを保つ何よりの化粧品なのです。

美しいもの、けなげなもの、可愛いもの、または真に強い勇ましいものに感動して、思わず感情がこみあげて、涙があふれるというのは若さの証しです。
ものに感動しないのが年をとったということでしょう。

まだまだ多くの名言を残されている瀬戸内寂聴さん。意識して笑っていれば、自然と笑える人生に向いて進んでいくということ。一番に大切なことは、「笑うこと」だと常にお話されています。

「いつも笑っていましょう。幸せは笑顔に寄ってきます。」-瀬戸内寂聴-